以下の表をご覧いただきたい。

 この数値を見ると、倒産後の数年はおろか、近年のブーム期においても赤字が続いていたことがわかる。

 粉飾に関わった工場長は「利益計画を達成できないと、会社の存続が困難になると考え、利益の過大計上を始めた」と説明する。

 ましてや、ブームという“ボーナス期”においての赤字となると、親会社によるビール事業からの撤退は現実味を帯びたシナリオだった。二度目の倒産を恐れた工場長は、12年に最初の粉飾に手を染め、4年間で計2億1600万円の利益過大計上が行われた。

 革新的なビールに喜ぶ消費者と、厳しい経営の実態。クラフトビールは陰陽両方の顔を持っている。

 クラフトビールは生き残れるか──。本連載では、ブームの“裏側”に焦点を当て、クラフトビールが抱える課題を浮き彫りにしていく。

次回は、かつての地ビールブームと現在のクラフトビールブームを比較し、クラフトビールの将来を占っていく。