自分で困難な課題に立ち向かえれば力となりますが、彼らの多くは困難な課題を後回しにしたい気持ちからマイペースになりがちです。この場合、恐怖心や苦手意識が成長を阻害するものとなります。

 3年程前、ある場所で就職支援をしていた時の話です。急な確認要件があり、20代前半の支援対象者である男性の携帯電話に連絡をしたところ、電話には出てもらえずにメールをいただいたことがあります。

「電話するというメールをしてから電話してください。礼儀を守ってください」

 こんな内容でした。特に早朝でも深夜でもない時間帯だったことから、驚いて周りの若者に聞いてみたところ、彼らの間では電話をする前にメールで許可を取るのは当たり前だという話が返ってきました。「もちろん仕事では別だと思います」という声もありましたが、世代間ギャップを感じたエピソードでした。

 携帯電話やメールが当たり前になり、「電話」というコミュニケーションに対する重要度も変わってきている中ではありますが、先ほどの彼らが言っていた通り「仕事では別」です。もちろん職場によって電話を受ける量や比率も異なると思いますが、先輩や上司は「電話を取る環境」に彼らが適応できるように指導していきましょう。

 環境に適応することについては、新入社員だけでなく私たちも意識しなければなりません。例えば社内システムが大幅に変わった、手作業だった伝票をパソコンで管理するようになった。こういった環境の変化に対して「昔の方が良かった」と考えるのではなく、環境に適応する努力が重要です。

 新入社員の場合、電話対応が環境に合わせて成長していく良いきっかけになります。そのためにもまず、先輩社員や上司が彼らを成長させる責任がある、という意識を持っていただきたいですね。

(櫻井樹吏)

参考文献:
インテルセキュリティ/MMD研究所スマートフォンの迷惑電話・詐欺電話に関する調査」

平成27年における特殊詐欺の被害状況について