バーナンキ氏と安倍首相が会談
政府が「ヘリマネ」政策を検討!?

「ヘリコプターマネー」の効果はアベノミクスとほぼ同じ前FRB議長のベン・バーナンキ氏が安倍晋三首相と会談。政府は「ヘリコプターマネー」を行うのか Photo:首相官邸HP

 前FRB議長のベン・バーナンキ氏が11日に日銀の黒田東彦総裁と、12日に安倍晋三首相と会談した。

 これに対して、政府で「ヘリコプターマネー」を検討しているという報道があり、菅義偉官房長官は13日午前の会見で、「ヘリコプターマネー」政策を政府が検討している事実はないと述べた。

 ただ、菅官房長官は、12日の会見で、「ヘリコプターマネー」について特段の言及はなかったが、財政政策で名目GDPを上げるとともに、それと協調して金融政策はやるべきと説明している。

 まず、「ヘリコプターマネー」を整理しておきたい。

 ネット界隈では、「ヘリマネ」といわれる。もっとも、ヘリコプターの語源は、helicopterはギリシャ語 héikos 「らせんの」+pteró「翼」。ドラえもんでは「タケコプター」というが、本来なら「タケ+プター」だろう。ちょっと「ヘリマネ」とはいいにくい。

ノーベル賞経済学者フリードマン氏が論じ
バーナンキ氏が再び取り上げて注目された

 ヘリコプターマネーのもともとの意味は、中央銀行がカネを刷ってヘリコプターから人々にばら撒くというものだ。ただし、実際にこれを行うのは難しい。「いつどこにヘリコプターが行くのか教えてほしい」というジョークすらある。現在のように中央銀行と政府が役割分担している世界では、中央銀行が新発国債を直接引き受けることで財政赤字を直接賄うことをいうことが多い。