J:COMの強みは
いつでも一丸となれる「仲間力」

ジュピターテレコム人事本部の川村豊・人財開発部長
Photo by Eriya Osaki

島村 まず、ジュピターテレコム(以下、J:COM)とはどんな会社なのか、人材開発の観点から見た“J:COMらしさ”とはどのようなものなのか、教えていただけますか。

川村 当社はケーブルテレビ事業を営む企業であり1995年に創業しました。その後、約20年間、M&Aを繰り返して加速度的に成長してきました。当初は4局だったケーブルテレビ局も現在は73局に増えていて、傘下には映画配給会社もあります。現在、従業員数は約1万7000人ですが、新卒で入社した社員よりも、途中から合流した社員の方が多く、経験や価値観もそれぞれ違うものを持っています。

 2014年4月には、当時業界2位のジャパンケーブルネット(JCN)との経営統合も控えていたことから、「もっと、心に響かせよう。もっと、暮らしを支えよう。明日を、未来を、拓いていこう。」という新たな企業理念を制定しました。

 その中に経営方針、7つの行動指針も定められていますが、行動指針を作ったのは、実は社員たちなんです。これまで当社が大切にしてきたことを社員たちが振り返りながら何度も話し合い、作り上げました。

 創業20年のタイミングで社史も作ったのですが、これも社員たちからの発案です。共に成長してきた会社の歴史を残したいという思いが、社員たちに強くあったんですね。通常の業務でもそうですが、そういった何かを形にするときに「よし!やろう」とすぐに団結できる、周りは応援するという文化がこの会社にはあります。J:COMの強みとは何かと聞かれたら、それはいつでも一丸となれる「仲間力」だと思います。

島村 企業理念はどのように社員に浸透させていったのでしょうか。

川村 2014年に新たな企業理念を制定後、経営トップのメッセージはもちろん、社外の有識者を招いた経営層セミナー、各拠点での小集団活動など社員の「ジブンゴト化」に向け、あらゆる施策を実施しました。推進していく中で、多様な社員たちに理念を腹落ちさせるには会社の歴史を分かち合うことが重要と考え、2016年からは全社員を対象に企業理念研修を実施しました。

 研修の中で会社の歴史や変遷を描いたビデオを放映し、社員一人ひとり互いの想いを共有しました。講師は、当社の過去をよく知る経験豊富な定年再雇用者を中心とした社内講師10名です。