メールの受信箱は、仕事がわき出してくる「玉手箱」です。開けてびっくり、ややこしい用件が飛び出してきて、その対応に追われているうちに、いつのまにか時間が過ぎてしまいます。そんなメール仕事をコンパクトにするために、次の3つのことをやってみましょう。(本連載は、中川路亜紀著『気のきいた短いメールが書ける本』からお届けしています)

ビジネスメールが楽になる!「即返信」と「後で返信」はどう区別するのがベスト?Photo: Adobe Stock

1.メール処理は固めてやる

 メールチェックは、決まった時間に固めてやると効率的。急ぎの連絡を待っているのでなければ、だらだらメールをチェックするのは無駄が多いからです。

 頻繁にメールチェックをすると、そのつど予定外の時間をとられたり、他の仕事にまぎれて重要な返信を忘れてしまったりします。

 朝イチ、午後イチ、定時前など、仕事の流れが妨げられにくい時間帯を確保して、返信・保留の備忘対策まで固めてやりましょう。

2.メールを仕分けて対応

 メールを開いたら、次のどれかに仕分けて処理します。後で返信することにしたメールは、忘れないように備忘対策を。

1.簡単な返信ですむとき
 了解したことを伝えるだけの場合、ひとことお礼を言えばすむ場合は、簡潔なメールを即返信

2.相手が一刻も早い返事を求めているとき
 YES・NO・保留のいずれかを即返信。保留する場合は、いつまでに返事するか明記し、確実に返信できるよう必要な手を打ちます。

3.返信に確認・検討のための時間が必要なとき
 相手がそれほど急いでなければ、返事に1日程度の時間をとることは失礼ではありません。きちんと調べて後で返信

4.特別にていねいな返信が必要なとき
 相手がVIPだったり用件がデリケートだったりして、返信をじっくり練りたい場合は、後で返信

3.メールから派生する仕事も仕分ける

 多くのメールには、小さな確認依頼、作成依頼、送付依頼などが含まれています。

 メールを開くたびに、そこに書かれている仕事を片付けようとすると、その仕事からまた新たな仕事が派生したりして、収拾がつかなくなることも。

 メールの仕分け同様、派生する仕事もすぐにできるものと時間がかかるものに仕分け、後者は忘れないようにリスト化し、ひととおりメール処理をしたあとに、時間をとって対応します。