ロイヤルホールディングス社長 菊地唯夫<br />ロイヤルホストはブランド<br />給食事業で成長するPhoto by Kazutoshi Sumitomo

──来年は“攻めの経営”に転じ、増収増益を目指すと聞くが。

 ロイヤルホールディングス(HD)には、ホスピタリティを提供できるなどの、いい人材が揃っている。今は、10年先を見通したグループの経営ビジョンを策定することで、この最大の経営資源である人材が動きやすくなるよう企業を整備しているところだ。

 企業を永続させるには、どんなに市場が縮小しようとも常に増収増益を目指さなければならない。そんな攻めの経営への布石だ。

──ロイヤルHDには「ロイヤルホスト」「てんや」などの外食事業をはじめ、機内食、ホテルなどさまざまな事業がある。成長はどこが担うことになるのか。

 一つは高速道路のサービスエリアや空港のレストランの運営など、グループで300億円近い売り上げになるコントラクトフードサービス事業(給食事業)だ。M&Aも視野に入れている。

 病院や老人ホームなどにもアクセスでき、日本の少子高齢化という社会にフィット感がある。ビジネスモデルも魅力だ。外食は何年かすると必ずブランドが陳腐化する。しかしコントラクト事業はブランドを掲げないので内容のみを進化させればいい。事業の継続はある程度企業間の信頼による。