なぜ一流のリーダーは「教養」を重要視するのかあなたは、職場でどの程度の「教養」を身につけることが求められていますか?

 「もっと本を読んで教養を身につけなくては」
 「自国の歴史を知らなければ」
 「プロトコール(国際儀礼)を身につけなければ」

 仕事をしていて、このように思ったことはありませんか?

 プロトコールを知らずに冷や汗をかいたことがあったり、重要顧客(外国人)に日本の歴史をうまく伝えられずに恥ずかしい思いをしたりしたことがある人もいるでしょう。

 社会人になると「仕事が忙しくて『教養』を身につける時間なんてない」と嘆く人は多いようです。はたして、「教養」はリーダーにとってどれぐらい重要なものなのでしょうか?

一流のリーダーは学びを深める時間も
「教養」を高める時間も大切にする   

 企業経営に携わるリーダーたちは、経営戦略、マネジメント、人事組織、会計・財務など、経営に関する様々な分野の知識が求められます。

 皆さんのようなビジネスエリートの方であれば、日々多忙を極めながらも企業経営に関する学びを深めることに注力しているのではないでしょうか。

 一流のリーダーは、企業経営に関する学びを深めるための時間だけでなく、「教養」を高める時間も大切にしています。

 なぜなら「教養」こそ、人としての「器」を大きくする、つまり、「人間力」を高めるために最も必要なものだと知っているからです。

 こんなエピソードがあります。

 私が秘書として働いていた時、補佐する役員(以下、A役員)と秘書の私との間でこんなやりとりがありました。

A役員:「むさしを知っているか?」

私:「むさしさんですか?社内にはそのような方はいらっしゃいませんが……」

A役員:「違うよ(笑)」