試験に合格するための勉強は長くても数年で終わります。人生において、常に結果を出すには、何十年も勉強をしていかなくてはなりません。当然、「やる気」は続きません。では、「やる気」という火を消さないためにはどうすればいいのでしょうか。発売即重版、2万部となった『ずるい勉強法』の第4章では、「やる気」を継続させていく方法を紹介します。

「やる気」とは、欲求を満たすためのものである

「継続は力なり」と、よく言われます。続けていれば、いつかは目標を達成することができるはずなのです。しかし、わかっていても、人はこの「続ける」ということがなかなかできません。

 勉強を続けるためには、「やる気」が必要ですが、漠然と「やる気を出せ」と言われても、簡単に出せるものではありません。何らかのエネルギーが投入されて初めて、やる気に火がつくのです。

 そのエネルギーとは、何でしょうか?

心の奥底にある、人間の根本としての「欲求」です。

自分の欲求に向き合い、自分は何を求めているのか、何をしたいのかを明確にすると、人はその目標に向かって動くことができるようになります。

 たとえが古いのですが、蒸気機関車を思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。蒸気機関車は、石炭などの燃料を燃やし、その熱エネルギーの力で走ります。走り続けるためには、常に燃料を火にくべて、燃やし続けなければなりません。燃料を入れるのをやめると、機関車は止まり、動かなくなってしまいます。

 これと同じように、勉強を続けるためには常に原動力となる欲求を投入していく必要があるのです。

 どんなにきれいごとを言っても、そもそも人間は、欲求を満たすために生きています。

 みなさんも、お腹が空いたからご飯を食べ、眠いから寝て、遊びたいから遊んでいますよね。欲求を満たすことは、いわば人間の本能ともいえます。お腹が空いてどうしようもないときは、ほかのことが何もできず、何も考えられませんが、ご飯を食べ、空腹が満たされると満足し、次の行動に移れるようになります。

 本能的なものでなくても、「○○したい」という欲求は、自分をやる気にさせてくれます。さらにそこに「面白い!」「楽しい!」という感情が生まれれば、もっとやる気になり、努力しなくてもラクに続けていくことができます

 逆に、欲求のないものに対しては、やる気が起きません。「つまらない」「楽しくない」といったマイナス感情があると、どんどんやらなくなってしまいます。つらかったら続かないのは、当たり前のことです。

 かつては、無理をしてでも、歯を食いしばって続けることを強いるような「根性論」で勉強させられた時代もありましたが、そんな無茶なやり方では絶対に続きません。

 無茶にも「いい無茶」と「悪い無茶」があります。「悪い無茶」とは人から押しつけられ、いやいややらされることです。ブラック企業がいい例ですが、そのような状態に追い込まれたら、心も体もボロボロになってしまいます。

「いい無茶」とは、やる気に火がついて、睡眠時間を削ってでもやろうと思うような状態です。みなさんにも、心がワクワクドキドキして、「いつまででも続けていたい!」と思った経験はありませんか?自分の欲求と結びつき、楽しいと思うからこそやる気は生まれ、行動につながっていくのです。

 何もしたいことがない人は、「幸せになりたい」でもいいのです。そこから逆算して、「どうしたら幸せになれるのか」を考えてみましょう。

 日本人はとかく建前を意識して、なかなか本音を言わないものですが、恥ずかしさを捨て、自分の欲求と向き合うことが重要です。