先日、ある大学病院耳鼻科の先生に取材したときのこと。「最近メニエル病と思われるビジネスマンの患者さんが目立つんですが、これもやはり不況の影響かもしれませんね」と顔を曇らせました。

 メニエル病は内耳のリンパ液の流れに障害が起きて内耳の水圧が上がってしまうもので、めまいや耳鳴り、難聴が同時に発症することが多いのが大きな特徴。吐き気や嘔吐を伴うこともあります。

 リンパ液の機能が低下する理由は内耳の血流の悪化と考えられています。では、その血流を悪くする原因は何かというと、一番にあげられるのがストレスです。

 私たちはストレスを受けると交感神経が緊張して血管が収縮。この状態がつづくと血管が硬くなって血流を妨げるようになるからです。

 確かに長引く不況で、サラリーマンのストレスもたまるばかり。先生の懸念もその点にあるものと思われます。