原発の陰に隠れて忘れられつつある被災地支援
長期にわたって支援を持続するのは難しいのか

 東日本大震災から100日が過ぎました。

 瓦礫の山がいまだ残る被災地からこんな声が聞こえてきます。

「ボランティアに来てくれる人が減り、瓦礫や汚泥を撤去できずに困っています」
 「自衛隊の人たちがどんどん去り、これからどうなってしまうのでしょうか」
 「報道関係者が少なくなり、被災地の現状が伝わっているかどうか不安です」

 被災した方々は、自分たちの存在が忘れ去られているのではないかと、不安や寂しさを痛切に訴えています。

 直接の被災を免れた私たちは、原発の行方や放射能の問題、菅総理の辞任問題などの政局に目を奪われています。

 もちろん、それはそれでたいへんな問題です。首都圏にも「ホットスポット」の存在が確認されるなど、人々の関心が集まるのは当然のことと言えるでしょう。しかし、あれほど盛り上がっていた支援一辺倒だった雰囲気は、どこか収縮しつつあるように思えます。

 震災直後から立ち上がった復興支援の「お祭り」の時期はもう終わりました。

 とはいえ、復興にはこれから何年もの長い年月がかかります。これから持続的に支援をしていかなければ、被災地の復興は遅々として進まないのが現実なのです。

 支援やボランティアなどを、一時のブームではなく、長期にわたって持続させるのは難しいことなのでしょうか。支援を持続させる社会を作るために、私たちはいったい何をすればいいのでしょうか。

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一方で持続的な「うねり」が生まれないボランティアの世界

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