「2006年1月~07年6月」と「08年1月以降」の値動き比較

 最近の東京株式市場は原油市場と似たような動きをしている。過去の動向を踏襲するのであれば原油価格は上昇しておかしくはない。

 ならば株価は上昇することになるが、ファンダメンタルズなどを考えると原油価格も株価も上昇は難しいと言わざるをえない。

 1年の相場を考えるうえで、1月の相場はきわめて重要な意味を持つ。部分と全体が自己相似になるというフラクタル理論に基づき、1月の相場動向は1年の相場動向を示すとの見方もある。

 その1月相場を考える際、原油価格の動向は見逃せない材料になってきた。2008年の夏以降、それまでの上昇が崩れて文字どおりの暴落。台頭していたインフレやスタグフレーションといった懸念は姿を消し、デフレが心配される状況となった。

 ところが、年末にイスラエルがパレスチナ自治区ガザに侵攻。ロシアもウクライナ経由ヨーロッパ向けの天然ガス供給を停止したことで、一気に地政学的リスクが再燃。原油価格も大きく反発し始めてきた。