人材育成は企業の重要課題である反面、研修コストや手間の負担、ノウハウ不足などの悩みも尽きない。そんななか、人材教育の最適解となりうるのが通信教育だ。業界大手のユーキャンはこのほど、「ITパスポート試験」対策のための「ITパスポート講座」を開設。通勤や移動の時間などを活用して手軽に短期間で習得できる工夫が凝らされており、若手社員のスキル向上を全面支援する。

 グローバル競争の激化で、企業を取りまく環境は厳しさを増している。そんななか、いかに優秀な人材を確保し育成できるかは、企業の生き残りをかけた重要課題ともなっている。

 一方で、人材育成にまつわる悩みも尽きない。厚生労働省が実施した「平成22年度能力開発基本調査」によれば、調査した事業所のうち67.5%が、能力開発や人材育成になんらかの「問題がある」と回答している。その内容(複数回答)は「指導する人材が不足」(48.1%)、「人材育成の時間がない」(46.6%)、「金銭的余裕がない」(26.3%)となっており、企業が人材育成面で、さまざまな悩みを抱えていることがわかる。

 特に顕著なのが、人材育成にかかる手間・コストや時間の問題。それらを解決できる最適解として注目したいのが「通信教育」だ。手頃な価格で、社員の都合に合わせて、必要な内容を習得できる。今年創立58周年を迎え、豊富なノウハウで高い評価を得ている業界大手のユーキャンは、「新人早期戦力化」をテーマに掲げ、企業の人材育成を強力に支援している。

短期間・低価格で
国家試験に向けて学習

 ユーキャンは今年、経済産業省認定の国家試験「ITパスポート試験」の合格を目指す「ITパスポート講座」を開設。ビジネス人材として欠かせないIT基礎力の開発支援に乗り出した。受講期間は3~6ヵ月で、受講料3万9800円。短期間・低価格で国家試験合格が目指せるとあって、企業やビジネスマンのあいだで好評を博している。

「ITパスポート講座」のテキスト。18章120テーマで構成され、テーマごとに内容がA4用紙1枚にまとめられているため、その日に学習するテーマをバインダーから取り外して自由に持ち運べる。

 講座はITパスポート試験の構成に準拠(関連記事【図表1】参照)しており、主な特徴としては以下の四つが挙げられる。

 第1に、教材が「いつでもどこでも持ち歩ける」ようにデザインされていること。教材は18章120テーマで構成され、テーマごとにA4用紙1枚にまとめられている。さらに、携帯電話の動画で「要点解説」もチェックできるので、通勤時間などを利用して効率よく学習することができる。