会議でデキる人に見られるための愉快な技術会議中は眠くなったり、何か他のことで頭がいっぱいになったりすることも…(写真はイメージです)

要約者レビュー

『会議でスマートに見せる100の方法』。周囲から「デキる人」に見られるためのテクニックが紹介されているなら、読まない手はない。少しよこしまな気持ちで本書を手に取った。はたしてその内容はどうか。

会議でデキる人に見られるための愉快な技術『会議でスマートに見せる100の方法』
サラ・クーパー(著)、 ビジネスあるある研究会(訳) 、184ページ、早川書房、1500円(税別)

 会議のときにはリーダーの隣に座って、一緒に会議を仕切っているかのように振る舞う、表情を徹底的に活用するなど、ふたを開けると、良い意味でちょっと拍子抜けするような「愉快な」テクニックが詰まっている。

 本書で紹介されている100の方法のなかには、「そんなバカな!」と思うテクニックもあるかもしれない。しかしそこで目くじらを立てて怒ってはいけない。コメディ好きの著者がつづった、半分ジョークのような裏ワザ集なのだから。しかも、本書のもとになっているのは著者のブログであり、そのブログはビジネス文化やIT界隈をおちょくり、世界的な人気を博していたというから、ユーモアが多分に含まれていてもおかしくない。

 著者はあのYahoo! やGoogleで勤務するなかで本書の裏ワザを編み出し、実践して、なおかつ大きな成果を上げたというのだから、あながち冗談と軽視するわけにはいかない。自分が周囲からどのように見えるかも含めて、自分の能力が測られていると考えることもできる。会議に飽きたときや時間のムダにしか思えない会議に出席しなければならないときなどに、いくつかの裏ワザを試してみても損はしないだろう。
(立花彩)

本書の要点

(1) 会議でスマートに見せることがトッププレイヤーになる一番の近道である。会議中は眠くなったり、何か別のことを考えて頭がいっぱいになったりするときもある。そんなときには本書の裏ワザを組み合わせて、周囲に自分のスマートさを印象づけるとよい。
(2) 会議は、リーダーの素質や社交能力、分析能力、クリエイティブな思考能力をアピールする絶好の機会である。スマートに見せれば見せるほど、よりたくさんの会議に呼ばれるようになり、自分をスマートに見せる機会はさらに増え、昇進の可能性が高まっていく。