『アルフレッド・アドラー 一瞬で自分が変わる100の言葉』が8月30日にダイヤモンド社から発売されたことを記念して、20万部突破の第一弾『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』を特別公開します。アドラーの厳しくもあたたかい言葉に、あなたも勇気づけられてください。

人は注目されるためにあらゆる手段をとる

仕事で帰ってこない夫に対して妻がとる手段とは?

<解説>

 親にかまってほしい子供は、親が他の子供に話しかけるのをやめさせようとしたり、自分が眠るまでそばにいることを要求したりします。⇒ゴール1「注目を集める」

  それがうまくいかない場合、子供はかんしゃくを起こしたり、食事を拒んだりといったあらゆるトリックを用いて、力ずくで注目を集めようとします。⇒ゴール2「力を示す」

 それを大人がさらに強い力で封じ込めた場合、子供は傷つけられたと感じ親に復讐しようと試みます。問題行動を起こすことでわざと親に不快感を与えるのです。⇒ゴール3「復讐」

 やがて、子供はあきらめて努力をしなくなります。そして、自分は無能である、欠陥がある、と大人に見せつけて、人生の様々な課題から逃れようとします。⇒ゴール4「回避」

 以上は、アドラー心理学を体系化したルドルフ・ドライカースが提唱した「不適切な行動の4つの目標」です。

 この4つの目標は、何も子供に限ったことではありません。大人になってからも、親子や夫婦、上司・部下、友人の間でも繰り返されるのです。

 例えば、仕事ばかりで家庭を顧みない主人に対して、妻は最初のうち、ストレートに「家に帰ってきてよ」と要望し、それがかなわないと主人に対して怒りをぶつけたり、泣いたりします。それでもダメだと、妻は主人に復讐を試み、自分も遊び歩いたりして家事を放棄します。そして最後にはあきらめて、自分の弱さや落ち込みや病気を夫にひけらかすのです。

仕事で帰ってこない夫に対して妻がとる手段とは?アルフレッド・アドラー Alfred Adler(1870年-1937年)
オーストリア出身の精神科医、心理学者、社会理論家。フロイト、ユングと並んで現代のパーソナリティ理論や心理療法を確立した1人。個人心理学(アドラー心理学)を創始し、『7つの習慣』のコヴィー博士、カーネギーらに影響を与えた。「自己啓発」の源流である。

※本連載は日曜日以外の毎日更新します。