圧倒的な成果には秘密があった――。「即日契約数が月7名から月50名に」「1億円以上の成果があがった」「契約者数が前年の2倍に」「高額商品が次々に売れた」……多種多様な業界の契約率を改善し続けるセールスコンサルタント林佳範氏の処女作『なぜか即日即断してしまう 105人連続契約の秘密』が発売となった。多くの企業で成果をあげ続ける彼は、いったいどのようなノウハウを教えているのか。林氏に、10年以上、3万人以上の経営者・スタッフに教えてきた契約率アップのノウハウについて教えてもらった。

セールスでは、ビフォーとアフターを意識しよう

 売れるセールストークには、「ビフォー」「アフター」が存在します。ビフォーとは、お客さんの現状や悩みのことです。そして、アフターはそれが改善された後の姿です。セールストークにこの2つがしっかりと入っていると、まったく興味がない商品でも、「欲しい」と思ってしまいます。「ふとん専用掃除機」の販売を例に考えてみましょう。

 あなたは、家電量販店に行きました。そこで、売り場スタッフにふとん専用掃除機をすすめられます。しかしあなたは、ふとん専用掃除機をとくに必要としていません。「いらない」と断ります。すると、売場のスタッフが、いま使っているふとんに、どれだけのほこりやダニの死骸がいるかがわかるデータを見せてきました。このときあなたは、初めて「ふとんが汚い」という現状(ビフォー)に気づきます。

 そしてその後、ほこりやダニの死骸がなくなると、体調が改善されたり、睡眠が深くなるというメリット(アフター)も説明されました。すると、どうでしょう。最初はまったく存在しなかった「欲しい」という気持ちが、少しだけ芽生えてきていないでしょうか?

 このように、お客さんに自身のビフォー(現状・悩み)に気づかせ、「自社の商品であれば、ビフォー(現状・悩み)がアフター(理想の姿)になる」と伝えると、お客さんは「欲しい」と思ってしまいます。

 ヒアリングとは、そのビフォー・アフターを知ることでもあります。同じ商品でも、お客さんによってそのビフォーとアフターは変わってきます。ですからヒアリングで、しっかりとお客さん独自のビフォー、アフターを掘り下げて聞くべきなのです。

 たとえば、「体重を落としたい」という願望があれば、必ずいまの体重に不満がありますし、叶ったあとの理想的な状態もあります。「成績を上げたい」という場合であれば、いまの成績に不満があるはずですし、どれくらい成績を上げたいという未来への願望もあるはずです。「業績を改善したい」という場合でも、業績が悪い現実と目標があるでしょう。

 そしてその答えは、お客さんによって違ってきます。これらを掘り下げて聞き出し、私の商品であれば「あなたのビフォー(現状や悩み)が、アフター(理想の姿)になる」と伝えられれば、あなたの契約率は、確実に上がってくるはずです。

 セールスでは、こうした「ちょっとした工夫」を知っているかどうかで結果が大きく変わってきます。拙著『なぜか即日即断してしまう 105人連続契約の秘密』では、こうしたセールスにおける「ちょっとした工夫」を多数掲載しました。ぜひ本書で、圧倒的な成果を残すための“ワンランク上のテクニック”を身につけてください。翌日から、あなたの成果は段違いに変わってくるはずです。