「工場夜景」ブーム再来か、ファン垂涎の新名所が遂に解禁市政だよりでも、川崎市は工場夜景を大きく打ち出す。カレンダーは、卓上版の他に壁掛け版もある。2018年版は10月中の発売予定 Photo by Hitoshi Iketomi

 今では観光スポットとして世間で認知が進む“工場夜景”で、ある企業のお蔵出しが話題を独占している。

 工場夜景といえば、東京都心部では京浜工業地帯の美しさがよく知られている。その一部を成す、川崎市が公認・全面協力する「川崎工場夜景カレンダー」には、 “五大聖地”と呼ばれる川崎天然ガス発電、JXTGエネルギー、昭和電工、東亜石油、旧東燃ゼネラル石油における迫力ある構内撮影の写真が並ぶ。その2018年版に、6番目のプラントが加わる。

 その工場とは、化学品メーカーの日本触媒の川崎製造所(千鳥工場)で、1959年に開設された当時から敷地を二つに分断するような貨物列車の線路があることで有名な工場である。大阪に本社を置く独立系の日本触媒は、昭和30年代の大規模開発計画に手を挙げるのが遅れたことで、条件の悪い土地しか手に入れられなかった。だが、58年後の今では、近隣地区に3工場を展開している。