日本人が知らない「世界のエリートが学ぶ思考法」

いま、世界ではいったいどんな「考え方」が求められているのか?世界のビジネススクールにおいてエリートたちは、流れの速いこれからの世界を生き抜くために、考えられる限り最も合理的で役に立つ思考法を必死に学んでいる。そこで本連載では、世界でも屈指の難関といわれるコロンビア大学のMBAコースとエグゼクティブコースで大きな人気を博している授業のエッセンスを凝縮した『天才の閃きを科学的に起こす 超、思考法』から、エリートたちがこぞって学んでいる驚くべき思考法について紹介する。

「脳の力」を最大限に生かすには?

 それはさまざまな名前で呼ばれている。

「突然のひらめき」
「ユリイカ・モーメント」
「天才的思いつき」
「アハ!体験」
「天啓」

 頭のなかで、新しいアイデアが生まれる瞬間だ。

 それまではわからなかった、人生の価値ある目標を達成するための方法が突然見つかる。科学者やリーダーなど、偉業を成し遂げた人物はだれでもこうした瞬間を体験している。

 あなたも、それを体験できる。

 最新の脳科学のおかげで、この「突然のひらめき」についての解明が進み、人間の脳に秘められたこの神秘的なパワーをフルに活用できるようになったからだ。

 本書の目的は、読者であるあなたが、そんな脳のパワーを最大限に生かせるようになることだ。

 この本では、このパワーのことを「第7感」と呼ぶ。

 人間の五感(嗅覚、味覚、触覚、視覚、聴覚)については、よく知られている。科学は長年、これらの感覚を研究してきた。

 意外に思う人もいるかもしれないが、五感とは「脳の力」のことだ。

 鼻、舌、肌、目、耳を通じて得られた情報が、神経細胞によって脳に伝達されることで、人は初めてそれを「感覚」として認識する。鼻が感じとった匂いを「夏の雨の匂い」に変換し、舌が味わった刺激を「ライムの味」だと判断し、耳が聞いた音を「鳥のさえずり」だと認識するのも、すべて脳の働きだ。