プロ野球とJリーグの各チームがシーズン開幕に向けてスタートを切った。

 プロ野球は2月1日に全チームがいっせいにキャンプインするが、Jリーグチームのキャンプ日程は監督の方針やクラブの事情で様々。1月中旬からキャンプを始めているチームもあるし、これからというチームもある。

 経費節減でほとんどのチームが国内の宮崎、鹿児島などでキャンプを行っているが、異色なのは広島だ。まず1月18日から27日まで宮崎で第1次キャンプを行い、30日から2週間、トルコ・アンタルヤで第2次キャンプに入る。

 気候温暖なアンタルヤはサッカーのキャンプ地として知られ、1月から2月にかけてはヨーロッパ各国から1000以上のチームが来てトレーニングを行う。ヨーロッパの強豪と練習試合を重ねて強化を図ろうというわけだ。そして帰国すると再び宮崎で第3次キャンプ。1ヵ月半近く、トレーニング漬けの日々が続くのだ。

 広島は昨年、J1昇格直後にもかかわらず4位と健闘した。キャンプ日程には、さらに上を狙おうというクラブの意気込みが表れている。

 各チームの戦力補強もほぼ終わった。大物の移籍加入は清水の小野伸二(ドイツ・VfLボーフムから)、川崎の稲本潤一(フランス・レンヌから)、名古屋の田中マルクス闘莉王(浦和から)、J2札幌の中山雅史(磐田から)、横浜FCの大黒将志(東京Vから)といったところ。また、日本代表のFWだった久保竜彦は広島からJFLのツエーゲン金沢に移籍した。最近は故障の影響で出場機会が減っていたが、JFLでの復活を期待したい。

選手の人員削減に加えて
Jリーグ2軍戦が廃止に

 その一方で経営が厳しいため戦力縮減に踏み切るクラブも少なくない。選手を大量に放出するチームが目立つのだ。

 J2の栃木、柏、鳥栖、大分は昨季のメンバーのうち17人、東京ヴェルディは16人もの選手が退団した。もちろん新加入の選手もいるが、どこも10人前後と放出人数より少ない。Jリーグのチームは30人前後で構成されているから、半分が入れ替わったうえ人数が大幅に減るチームがあるわけだ。メンバーがガラッと変われば、チームのイメージも変わるし、ファンやサポーターも違和感を覚えるに違いない。