これを知れば、誰でもすぐに点数が上がる!読むだけで合格が近づく!偏差値35から東大に合格した「ずるい試験対策」をまとめた『東大生が教えるずるいテスト術』。この連載ではそのエッセンスを紹介していきます。

東大入試・3つの謎

日本で1番難しい大学、東京大学。
今年度も2月25-26日にその入学試験が実施されます。

1万人近くの優秀な学生が今年も「腕試し」をするわけですが、実はこの東大入試、滅茶苦茶謎が多いんです!
今回は、そんな東大入試の謎、裏側をみなさまにご紹介したいと思います。

謎1 模範解答の謎

東大入試はほとんど全ての問題が論述式です。
数学も英語も国語も生物も、全て論述問題が基本です。
そして、東大は模範解答を提示していませんから、受験生は各予備校で作られた「模範解答」を見て勉強します。

しかし、この模範解答が問題なんです。

実は予備校各社でこの解答がぜんぜん違うことが結構あるんです!
例えば「今でしょ!」でお馴染みの林先生ですが、林先生の授業では、他の予備校の模範解答を「ダメ解答」として紹介します。
同じように、多くの予備校で、他の予備校の解答を否定する授業が行われています。

「〇〇塾だったら満点の解答が、△△塾に行くと0点で採点される」ということがザラにあるんです!
そう、誰も「東大入試の正しい答え」を知らないのです!「どこかの予備校の解答が正しい」ということがないのです。

それを象徴するのがこの問題です。

『次の文章は、数年前の東京大学入学試験における、日本史の設問の一部と、その際、受験生が書いた答案の一例である。当時、日本史を受験した多くのものが、これと同じような答案を提出したが、採点にあたっては、低い評点しか与えられなかった。なぜ低い評点しか与えられなかったかを考え、(その理由は書く必要がない)、設問に対する新しい解答を5行以内で記せ。(1983年度第1問)』

この日本史の問題、実はどこかの予備校が「模範解答」として配っていた解答が使われたという話が残っているんです。

この話が本当かどうかはわかりませんが、確かに東大教授の中には、授業の中で前年度の各予備校の「模範解答」にダメ出しする先生がいたりします。
東大受験生は、各予備校の模範解答を「きっと正しいはず!」と信じて勉強するしかないのです。

謎2 配点の謎

東大の入試はとことん情報が伏されています。
模範解答もそうですし、実は配点もわかっていないのです。

そして、なんとここでも、各予備校で配点の解釈が違うんです!
とある予備校では世界史の第1問を20点満点で計算しますが、違う予備校では第1問を30点満点で計算します。

英語の問題や国語の問題に至っても、配点が予備校によってぜんぜん違うのです!
しかも、それらの予備校が「東大型の模擬試験」を実施し、それを東大受験者の多くが受けるので、これがまた大変。

さっきの東大の模範解答の違いも相まって、「こっちの予備校では世界史30点なのに、あっちの予備校の世界史は10点!」というような事態が発生してしまうのです!
なので、「自分の本当の実力は結局どうなんだろう?」と首を傾げたまま、東大入試本番に向かっていく学生も多いです。