フォードが開発、トラックドライバーに「居眠りさせない」帽子とは?トラックが道路で事故を起こすと、その影響は甚大だ。そこで、トラックドライバーの事故理由で最も多い「居眠り」を予防するための画期的な製品が開発された(写真はイメージです)

つねに道路に対する
注意を促す帽子

 フォードが新たに素晴らしい“秘密兵器”を開発した。セーフキャップと呼ばれるこの製品はトラックドライバーをターゲットにしたもので“つねに道路に対する注意を促す帽子”だ。

 自動衝突回避装置などにより、以前に比べてドライバーの安全性は格段に高まっている。とはいえ、こうしたテクノロジーは決して万能ではない。たとえばクルマのスピードが出すぎていれば自動制動装置が作動しても間に合わず、事故につながってしまう場合がある。気象条件にも左右されるだろう。そして最大の問題は居眠り、よそ見などドライバー側の不注意だ。クルマが最新技術を搭載しても、根本的なヒューマンエラーは車両側の技術では対応しきれない。

 大型のコンテナトラックなどが事故を起こすと、その影響は甚大だ。ドライバーだけでなく周辺のクルマを巻き込む事態に発展する場合もある。これを回避しようというシステムが、フォードのセーフキャップである。一般的な野球帽のような形をしたキャップだが、内部にセンサーが仕込まれており、ドライバーが居眠りをすると、頭の動きによってそれを察知。するとキャップから音や振動、光などが出てドライバーを揺り起こすという。ただしこのキャップが開発・実用化されるのはブラジルの話。フォードはブラジルでのトラック販売ビジネス60周年を記念して、サンパウロに本社を置くクリエイティブエージェンシー、GTBと共同でこのキャップを開発した。