「金融マン不要時代」までの過渡期に生き残る働き方3原則

金融マン不要時代の始まりか

 AIの普及によって「必要がなくなる職業」として、銀行や証券会社などの金融マンの仕事が頻繁に取りあげられるようになった。もっともな話だと思う。

 例えば、銀行の窓口業務の大半はAIとロボットで代替可能だろうし、証券会社の仕事なら、個人として「芸」を持っているレベルではない証券アナリストの仕事などは、簡単にAIで代替可能であることが見通せる。

 しかし、現在ある金融機関が急になくなることはないし、現在、金融機関に勤めていらっしゃる金融マンが、急に失職することもないだろう。ゆっくり廃れてはいくが、まだまだ残る。この時代に金融業界を生きる、いわば「過渡期の金融マン」の皆さんは、これからどうしたらいいのだろうか。

 筆者が思うに、人生設計的に問題が最も深刻なのは、現在、20代から30代前半くらいの若い金融マンであり(端的に言って、転職を考えるといい)、これよりも上のそれなりに年を経た金融マンは、金融マンとしてファーストキャリアの(概ね60歳くらいまでの)職業人生を全うできるのではないだろうか。

 これからは、人材としての金融マンが淘汰される時代だろう。今後の10年ないし、20年くらいの過渡期の時代にあって、個々の金融マンが生き残るためには、いくつかの工夫がいるように思う。今回は、そのために有効だと思う三つの心掛けを挙げてみることにする。