シリーズ124万部突破のベストセラー『伝え方が9割』著者の佐々木圭一さんと、『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』の著者であり、近著の『バクノビ~子どもの底力を圧倒的に引き出す339の言葉』も話題の坪田信貴さん。約1年ぶり3回目となるお二人の対談は、気心の知れた者同士、さまざまな話題で盛り上がりました。(構成・伊藤理子 撮影・小原孝博)

『伝え方が9割』は人間愛があふれている

佐々木さん。「伝え方」の技術で、教科書をリライトしてください。<br />【佐々木圭一×坪田信貴】(後編)

坪田 僕、いつも佐々木さんに勉強させてもらっています。『伝え方が9割』は僕のバイブルですよ。読み返しては、「そうだよな…これが大事だよな…」と思わされています。そういえば、佐々木さんからいただくメッセンジャーのメッセージもすごく工夫されていますよね。一言で終わらせたくならないのかなと思ったり…面倒くさいな、スタンプのほうがいいなと思うことはありませんか?

佐々木 ありますよ(笑)。そういうときはさらっと送ります。

坪田 そうだ!「伝え方が9割」スタンプ作りません?

佐々木 実はね、もうあるんですよ。

坪田 なんと!じゃあそれ買います(笑)。『伝え方が9割』はシリーズ124万部突破ということですが、1冊目が単体で88万部だとか。いっそシリーズ全部、100万部突破を目指したいですよね。シリーズ全部がミリオンセラー!

佐々木 頑張ります(笑)。

坪田 『伝え方が9割』は普遍的なものだから、ずっと読み続けられるものだと思っています。そして、シリーズを通して「愛」を感じる。本当はいい人だし、いいサービスだし、いい商品なんだから、後は伝え方だけなんだと。「本当は、あなたはいい人なんですよ」ということを前提として伝えていらっしゃるので、いろいろな意味で深いなと思っています。

佐々木 ありがとうございます。みんな誰しも、幸せになりたいと思っているし、「自分だけが幸せになるというのはあり得ない。周りの人たちが幸せになれば、自分ももっと幸せになるはずだ」と気づいている。でもなかなかそれがうまくいかない。
例えば、職場で「あの人ってキツいよね」と言われる人もいれば、「あの人は尊敬できる」と言われる人もいます。でも2人とも頑張って生きているし、できれば世の中がよくなってほしいと大なり小なり思っているはずなんです。なのに、なぜ周りから違う評価をされてしまうのか。この差は「伝え方」にあるんじゃないかと僕は思っています。同じ内容であったとしても、伝え方によって「嫌な人だ」と取られることも「自分のことを大切にしてくれている人だ」と受け止められることもある。

坪田 仰る通りです。