ソーシャルメディアは、ミクシィ、グリー、モバゲー、フェイスブックだけではない。プロモーションの観点から言うと、これらSNSを軸にするのが最もいいのだが、他のソーシャルメディアを組み合わせることで、さらに効果を大きくすることができる。最終回である今回は、アメーバ、ユーチューブ、ユーストリームについて付け加えておきたい。

コミュニケーションを取りやすいブログ、アメーバ

 アメーバとは、株式会社サイバーエージェントが提供しているブログサービスだ。会員数は1890万人(2011年10月末現在)で、ブログサービスというカテゴリの中では、日本一のユーザー数を誇る。

 ブログサービスの中でも、もっともSNS的な機能が発達しており、ミクシィ、グリー、モバゲーと近い感覚で活用することができる。

 「友達」に近いのが、アメンバーや読者登録。アメーバ内でメッセージの送受信もでき、コミュニケーションを取りやすい仕組みができている。

 ブログのスキン(デザイン)は、500種類以上から選ぶことができるが、できればカスタマイズしてオリジナルデザインにしよう。

 数あるブログの中から、たまたまたどり着いた人が興味を持って記事を読んでくれるかどうかは、デザインによる部分が大きい。

 それに、他人と同じデザインのブログを使っていると、混同されやすいし、覚えてもらいにくい。プロフィール写真も含め、ターゲットに与えたい印象を考えて自分のページを作ろう。

 ヘッダー(上の部分)に自分で画像を作ってはめ込むこともできるし、専門のデザイナーもたくさんいる。ホームページを作るよりも全然費用もかからないので、お願いしてはどうだろうか。

 SNSの日記とは違って、さまざまなレイアウトも可能だが、SEO的に言うとサイドメニューは右側に寄せてしまったほうがいい。

 なぜなら、WEBページを読みに来る検索エンジンのクローラーが、左から右へ読み込んでいくからだ。プロフィールやブログパーツなどのサブコンテンツよりも、メインコンテンツが先にあったほうが、書かれている内容で検索にかかるようになる。

 アメーバは、SNSとして考えると唯一「ランキング」がある。ミクシィやグリーで人気がある日記はわからないが、アメーバでは公表されている。

 ランキング上位になると、顕著にアクセスが増え、読者が増える。より多くの人にリーチできるようになるので、ランキングは意識して上げていきたい。

 もちろん、総合ランキングで1位になる必要はない。ターゲットの目に触れる「ジャンル」を選び、ジャンルの中で上位を狙おう。

 と言っても、ランキング上位になるウラワザがあるわけではない。

 ミクシィの日記をアメーバに連携させる、ブログ更新情報はツイッターやフェイスブックで忘れずに知らせるといったことで、なるべくアクセスをアメーバに集中させるようにするのだ。

 分散させてしまうと、ランキングによる読者増の効果は見込めなくなってしまう。

鎌倉圭(かまくら・けい)
株式会社エスプロックス代表取締役。株式会社ニュースタッフプロダクション代表取締役。
1979年長野県生まれ。高校時代にバンド活動を始め18歳で上京。税理士試験の勉強をしながら音楽活動に励む。2006年12月税理士試験に合格したにもかかわらず、本格的に音楽活動を開始。2007年7月1stアルバム「love activity」が全国発売。iTunes Storeチャートにて5位獲得。2007年8月ソーシャルメディア・プロモーション会社の株式会社エスプロックス設立。2008年7月配信ミニアルバム「K!Tunes」発売、9月配信シングル「キズナ/デジタル難民」発売、10月2ndアルバム「Social Network」発売。2ndアルバムはiTunes Storeチャートにて三作品連続1位を獲得、同年のiTunes・ベスト・インディーズアルバムに選ばれる。2010年9月税理士登録。2010年10月税理士事務所を設立。2012年2月お笑い芸能プロダクションの株式会社ニュースタッフプロダクションを設立。