インターネット上の犯罪行為はますます巧妙化している。代表的なものとしてワンクリック詐欺、フィッシング詐欺がある。ユーザーの不注意や心理に付け込むこれらの犯罪の被害を防ぐのが、BBソフトサービスが開発、提供する「Internet SagiWall」。詐欺サイトを高性能の検知エンジンで捕捉し、ユーザーに警告を発する。

 携帯電話やスマートフォンからWebへのアクセスが増えるにつれて、新たな脅威が拡大している。代表的な例がワンクリック詐欺である。Webサイトの画像やリンクを一、二度クリックしただけで、あたかも入会などの契約が完了したように見せかけ、利用料を請求するというのが一般的な手口だ。例えば、タレントやアダルトなどの無料映像を何度か見ているうちに、「入会契約が成立しました」と一方的に宣告されてしまう。

瀧 進太郎 取締役
ソフトウェアサービス事業担当

 最善の対処は無視することだが、派手な請求画面を何度も表示されるなどして支払ってしまう被害が後を絶たない。最近は、携帯電話やスマートフォンのユーザーを狙った詐欺サイトも増えている。インターネット上でさまざまなサービスを手掛けるBBソフトサービスの瀧進太郎取締役はこう解説する。

「スマートフォンに対する脅威は、パソコン以上に大きい。というのは、ユーザーの接触時間が長く、その場で簡単に電話もかけられるからです。詐欺サイトの画面に表示される電話番号に、実際に電話をかけてしまう人もいます。相手側に知られた電話番号は、詐欺グループの間に広がってしまう危険性もあります」

 実際、ワンクリック詐欺の被害は急増している。一人平均数万円、合計で数億円という金額を不正に振り込ませたとして容疑者が逮捕される事件も起きている。

「押し売り」や「集金詐欺」
には別の対策を

 一方、フィッシング詐欺の発生件数も増えている(図1)。こちらは、本物そっくりのサイトでユーザーを信用させて、個人情報などを入力させるというもの。クレジットカードの番号や銀行の口座番号などを盗まれるケースもある。

図1 増加するフィッシング詐欺件数 2012年1月におけるフィッシング対策協議会に寄せられたフィッシング報告件数(海外含む)は前月度より32件増加し、119件となっている。 出典:フィッシング対策協議会「2012年1月 月次報告書」