エレベーター保守管理は“金食い虫”写真はイメージです

マンションのエレベーターは“金食い虫”である。特に保守管理(メンテナンス)は、メーカー(あるいはメーカー系業者)が割高な費用で行っていることが多い。そのことについて、「当然」「仕方がない」と思っている人が少なくない。「人命に関わる問題で安全上、重要である」というのが理由のようだ。しかし、それは本当に妥当なことなのだろうか。(株式会社シーアイピー代表取締役・一級建築士 須藤桂一)

エレベーターはマンションの“金食い虫”
ネットには替え歌「談合3兄弟」も

「ダイヤモンド・オンライン」の連載で今までに3回、マンション大規模修繕工事にまつわる談合やリベートの手口について紹介させていただいたが、マンションに関わる同様の問題はほかにもある。それはエレベーターの保守業務請負の問題だ。かつて「だんご3兄弟」という歌がはやったが、ネットにはこの問題を揶揄するかのような、「談合3兄弟」なる、その替え歌がある。いわく、

「事前調整 談合 談合 ルール違反だ 談合 談合
しかしやりたい 談合 談合 談合3兄弟
今回指名 T○ T○
次に指名は H○ H○
それどころじゃない M○ M○
談合3兄弟 だんごー」

 正確にいうと兄弟はあと2人、F○、O○を加えて5兄弟だ。これらの会社は、互いに他社のエレベーター保守はやらない。そして、なぜだかほぼ同じような料金で保守を請け負っている。