野口俊哉(チューリッヒ生命チーフ・マーケティング・プロポジション・オフィサー)野口俊哉(チューリッヒ生命チーフ・マーケティング・プロポジション・オフィサー) Photo by Akio Fujita

 日本にがん保険が誕生してから40年余り。1974年に外資系生命保険会社が、単品のがん保険を発売したのがその始まりだ。

 実は、それから二十数年にわたって、がん保険や医療保険など単品の第三分野の保険商品は、外資系生保の独壇場だった。米国との合意があったためだが、その後、96年の日米保険協議を経て、日本の生保に販売が解禁されたのが2001年のことだ。

 現在では、少子高齢化や長寿化の流れを受けて伝統的な生命保険である死亡保障よりも、第三分野商品の人気が高まり、生保各社の主戦場となっている。

 とりわけ、日本人の死因で男女共に1位である悪性新生物(がん)に対する保障には、根強いニーズがある。故に、医療保険と同様、がん保険についても生保各社は、あの手この手で新商品を繰り出している。

 そのがん保険といえば、入院給付金と手術給付金、診断給付金がセットになっており、そこに通院給付金など複数の特約が選べるスタイルが主流だ。

 ところが、そうしたがん保険のスタイルに“風穴”をあけたのが、チューリッヒ生命の商品開発部門を率いるチーフ・マーケティング・プロポジション・オフィサーの野口俊哉だ。