シニフィアンの共同代表3人による、企業の成長フェイズにおける「ステージチェンジ」をテーマにした放談、閑談、雑談、床屋談義の限りを尽くすシニフィ談の最終回(全8回)。
(ライター:福田滉平)

ステージを変えるには、「人を動かす」

村上誠典(シニフィアン共同代表。以下、村上):非連続なことをやろうとすると、絶対に人材が重要なんですよ。それは外部登用もそうだし、M&Aで買収した会社役員のリテンションもそう。自分の国や既存事業でそうした人材が出てこないから、じゃあ外部だとなっても、そういう組織や文化だとそもそも外から上手に人材を引っ張ってくることも苦手だったりして。異文化の優秀な人材の場合、マネジメントはなおさら難しいと思います。

朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):なだらかにオペレーションしなければいけないタイミングは番頭さんでいいと思うんですけど、本当にドラスティックな変化を起こさないといけないときって、経営ってめちゃくちゃ重要でしょう。かつ、経営って「賢い」「賢くない」とは別次元の胆力も求められるよなと。そんな中、ソニーの経営チームは、あれだけ風当たりが強かった中、素晴らしい健闘をなさっていると見受けます。

小林賢治(シニフィアン共同代表。以下、小林):最初は揶揄する声もありましたが、確実に結果を出してらっしゃいますよね。

村上:平井社長は人を動かしますよね。最も際立っているのが、So-netから吉田さんをCFOとして引き上げたことでしょう。今の経営改革も吉田さんなしにはあり得なかったわけですから。ソニーがステージチェンジしたという、1つの事例になるかもしれない。