米グーグルやフェイスブックを渡り歩いた大物は、なぜ新天地にメルカリを選んだのか――。『週刊ダイヤモンド』9月22日号第一特集「新・価格の支配者 メルカリ」の拡大版として、メルカリ幹部たちのインタビューを特別連載でお届けする。5回目はジョン・ラーゲリン米国法人CEOに、メルカリ入社の経緯や米国戦略を聞いた。(聞き手/「週刊ダイヤモンド」編集部 大矢博之、委嘱記者 村井令二)

ジョン・ラーゲリン メルカリ取締役CBO兼米国法人CEO1976年、スウェーデン生まれ。ストックホルム商科大学修士課程修了。在学中、東京大学大学院経済研究科でも論文研究。米グーグルでアンドロイドグローバルパートナーシップディレクターなど7年務めた後、2014年、米フェイスブックのバイスプレジデントに就任。17年6月、執行役員Chief Business Officer(CBO)としてメルカリ入社。同9月取締役就任。

フェイスブック時代、自分が二人いたら
一人はメルカリに行きたいくらいだった

――NTTドコモや米グーグル、フェイスブックを経てメルカリに入社しました。山田進太郎会長と出会った経緯を教えてください。

 シリコンバレーで暮らすようになって9年近くになりますが、その前は12年ほど日本で働いていたんです。10年ほど前、当時はグーグルに勤めていたのですが、ベンチャー起業家向けの会合が年に2回ほど開催されていました。そこにシン(山田進太郎)も来ていた。それほど頻繁ではないのですが、会合で会うたびに「この人は面白いな」とお互いに感じながら会話していたと思います。だからシンとは、取引はなかったけれど約10年前からの知り合いですね。

――どのような経緯でメルカリに勧誘されたのですか。