広告事業責任者が考える、
次世代の戦略的eコマースマーケティングとは

Top Interview

アマゾンの広告事業のセールス&マーケティング責任者であるセス・デレイヤ氏は、eコマースにおいて今後マーケティング戦略の重要性は、ますます高まると予測する。実際の店舗や従来のメディア、さらにはオンラインでの検索など顧客が製品を見つけるまでの道筋が多岐にわたる現在、企業は顧客との接点をいかに構築すべきか。

Seth Dallaire
アマゾンアドバタイジング グローバルアドバタイジング セールス&マーケティング バイスプレジデント
セス・デレイヤ■2012年、Amazonに入社。北米の営業リーダーを経て、14年にグローバルのリーダーに。現在、全世界のAmazonサイト、Kindleなどのデバイス、その他のAmazonメディアでの広告事業の責任者。マイクロソフト、ヤフーでも要職を歴任。米国Ad Council、Interactive Advertising Bureau(IAB)のボードメンバー。

──今なぜ、eコマースマーケティング戦略が必要なのでしょうか?

デレイヤ スマートフォンなどでいつでもどこでも製品の情報が得られ、買い物ができるeコマースの世界では、従来の商取引とは違う、eコマースの環境に適したマーケティング施策が必要になります。

 米国では独自のeコマースマーケティング戦略により、成功を収めた企業が数多くあります。 例えば飲料の「バイ(bai)」は、ブランド構築のためにeコマースマーケティングに注力する方針を取り、当社とともに、まず最初にアマゾンサイト内の商品詳細ページをブランドコミュニケーションの目的で作りました。

 機能性飲料という分野の製品ですから、成分や機能を伝えることはもちろん、自然の甘味や香りの付け方にまで触れ、興味を持ったお客様が情報を収集し、検討できるよう作り込みました。そこへアマゾンの広告を使ってブランドの認知、興味・関心の層を拡大し、検討するお客様を商品詳細ページへ誘導し続けました。

 その結果、認知度が上がり、お客様からの支持も拡大していくにつれ、実店舗での扱い量も増えていきました。そしてその結果、アマゾンの商品詳細ページへのアクセス数がさらに増え、購買数も増加しました。レビュー数も増え、今では米国で多くの人が知るブランドに成長したのです。

機能性飲料「bai」の製品ページ。アマゾンサイトや他のメディアの活用でブランド認知度が向上した

日本でも成果をあげた
ユニークなキャンペーン

──日本での成功事例はありますか?

デレイヤ 「ネイチャーラボ」と行ったキャンペーンでは、アマゾンでの検索広告とともに、新しい製品を知っていただくためにスマートフォンのゲームを作りました。うまくリズムを取ることができれば得点を得られ、製品のクーポンが手に入るという仕組みです。認知度は上がり、新しいブランドを実際に試していただくことができ、売り上げも300%以上アップという成果をあげました。

 アクセス数を増やし、売り上げをあげていく場合も、当社では過去に製品を購入した人はもちろん、一度でも検索した人、カテゴリー全般に興味を持つ人に向けて、メッセージを伝えていくターゲティングやリ・マーケティングが有効に働きます。このようなイノベーションが日本、米国、欧州のブランドで成果を生み出しています。

問い合わせ先

アマゾンジャパン合同会社
https://www.amazon.co.jp/
TOP