日経平均株価が1000円以上下落12月25日、日経平均株価は一時1000円以上値を下げた 写真:日刊現代/アフロ

少し早めの下落相場入り

 先週から週明けにかけて、内外の株価が大きく下落した。米国、日本ともに代表的な株価指数は直近の高値から2割以上下落したので、株式市場関係者の慣例的定義によると「下落相場入り」だ。

 率直に言うと、株価の本格的な下落は予想よりも少し早く現れた。ただし、意外感はあまりない。

 今回の株価の下落要因とされている、米中貿易摩擦などを背景とした「世界景気の減速への懸念」も、米国FRB(連邦準備制度理事会)の金融引き締め継続も、あるいは来年秋に予定されている日本の消費税率引き上げや、五輪関連特需の息切れ懸念も、いずれも既に投資家の視野に入っていた材料だ。

 株価が経済の動きに対して先取り気味に動くことを考えると、今回の株価下落を大いに意外だと思う市場関係者は少ないのではないか。