為替市場には急所が存在する。アジア時間早朝の取引だ。  米国の市場関係者が帰宅の途につき、シンガポールや香港の市場はまだ全面稼働していない1〜2時間の空白。安定していた為替相場が突如、無秩序な混乱状態に陥りがちな時間帯だ。市場関係者の間では「魔の時間」と呼ばれている。  3日、これが再び為替相場を襲った。香港の午前6時半(日本時間午前7時半)、米ニューヨークは2日午後5時半。円はわずか数分間にドルに対し3%、トルコリラに対しては8%も急騰した。