3年前の大みそかの夜、ドイツの幾つかの都市で数百人の女性が性的暴行を受ける事件があった。それを知ったカロリン・マシーさん(26)は、自分で身を守る時が来たと判断した。ベルリン在住の学生だったマシ-さんは、すぐさま銃保有の許可を申請した。多くの女性が同様の考えを持ち、申請が殺到することを懸念したからだ。  「もし今申請しなければ、半年余計に待たなければならないかもしれない」。彼女は当時、こう考えたという。  欧州では最近まで、銃を使った犯罪や暴力が地球上の他の地域と比べてはるかに少なかった。その欧州全域で銃の保有が拡大している。