――筆者のジェラルド・ベーカーはWSJの前編集局長 ***  米バージニア州政府幹部の間で次々と危機が広がっていく状況を見ると、「他人の不幸は蜜の味」を堪能したくなるものだ。渦中の人物は、いずれもこれまで政敵をすぐさま人種差別主義者や性差別主義者だとののしってきた民主党の政治家で、明らかに不適切な過去の行為に関して、一転して必死の弁明に追い込まれている。  危機の発端は、ラルフ・ノーサム知事の過去の行為に関する問題で、とりわけ失笑を誘うかもしれない。