北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は今週、ベトナムの首都ハノイでドナルド・トランプ米大統領と会談する。この開催国は正恩氏にこう伝えるだろう。「米国と手を結べば、ベトナムのような経済改革を意のままにできる」  ベトナムはかつて、ベトナム戦争後、米国との敵対関係で長年苦しんだ貧困国だった。しかし、緊張緩和策を押し進め、共産党の支配が続く中でも急速な経済発展を遂げた。人口1人当たり国内総生産(GDP)は、改革開放が始まった1986年当時に比べ10倍に膨らんだ。米同盟国の日本や韓国からの投資が恩恵をもたらしたことも一因だ。