【チューリヒ】欧米の主要中銀が急きょ、金融政策をハト派路線へと転換した影響が世界に広がっている。その結果、より規模の小さい国では、経済がおおむね健全であるにもかかわらず、政策金利は今後何年にもわたり低水準、もしくはマイナスに張り付いたままとなる恐れがある。  こうした金融緩和政策は、不安定な資産バブルの温床となる可能性があるほか、次回のリセッション(景気後退)時に、中銀の対応余地を狭めることにもなりかねない。  スイス国立銀行(中央銀行)は今後数年にわたりマイナス金利政策を維持する方針を示している。