マツダ、縦置き直6エンジン高級FR車の開発が論理的な選択である理由マツダが2017年に発表した“ビジョンクーペ” FRモデルの原型か!? Photo:Koujiro Yokota

第7世代のモデル
マツダ6がFFとFRの分岐サイズに?

 マツダは5月、2025年3月期を最終年度とする中期経営方針を明らかにした。フルモデルチェンジしたマツダ3は同社が第7世代と呼ぶ商品であり、これを機に国内向けモデルの名称はアクセラからマツダ3に変更された。以降、第7世代商品となるアテンザとデミオにも世界統一車名が採用される。同時にマツダはラージアーキテクチャーと呼ばれるエンジン縦置き後輪駆動のプラットホームを開発、高級車にFR方式で導入する。

 マツダの計画では、第7世代商品群はラージとスモールという2種類のアーキテクチャーが採用される。スカイアクティブ技術が導入された現在の第6世代商品群においては、デミオからCX-9まで共通した設計思想に基づくFFベースのボディ骨格を採用している。マツダがプラットホームと呼ばずに、アーキテクチャーと呼ぶ理由は、ひとつの共通設計思想でボディを作り、ボディサイズに応じてその設計を拡大・縮小するという方式のためだ。

 第7世代のモデルは、マツダ6(アテンザ)がFFとFRの分岐サイズになるようだ。まだ正式には未発表だが、現在はロードスターだけにとどまっているFRモデルに高級セダンや大型SUVが加わる可能性が高い。マツダのFRセダンといえば、2000年に生産終了したセンティアが最後である。