>>(上)より続く

隙があれば動画を見る
むしろ隙を作って

 Cさん(40歳男性)は15年ほど前に政治の問題に興味を持った。それから専門家の執筆による本を読みあさるようになる。対立がこじれやすい歴史認識などについては自分で問題の公正さを判定するために、なるべく右派左派両方のものを読むことを意識した。

「特に自分で何か活動をするというわけではないのだが、せっかく選挙権で1票持っているのだし、日本人として知っておいて損はないジャンルかなと思い。というか、知っておかなければならないという感が強かったのかも。

 あの手の本は買うと高いので、主に図書館で借りるようにしていた。気になるポイントや覚えておきたいことは、それ専用にあつらえたノートに書き留めた。

 読むうちに自分の考え方が右派左派どちらに寄っているのかを知って、それから読む比率が自派多め、他派少なめになった。自派のものは面白く読んだが、他派のものには『なんだこのひどい主張は!』と憤慨した」(Cさん)

 自派の本も他派の本もCさんに強い刺激を与えた。つまり広義では、Cさんは大いにエンジョイしていたのであった。

 読書は通勤と帰宅後の時間が充てられた。休日、1日読書に興じることができるのは至福であった。

 国内外の情勢にかなり詳しくなったつもりでいたCさんだったが、自分の知識がまだまだ至らぬ、「氷山の一角」であったことを思い知ることになる。

「ここ数年のことですが、YouTubeで識者がいろいろ発信しているのを知って、それを視聴するようになったんです」