2020年米大統領選挙に向けた共和党の予備選は、何事もないものとなりそうだ。文字通り、何もなくなってしまうかもしれない。アリゾナ、カンザス、ネバダ、サウスカロライナ各州の共和党指導部は、州の予備選を実施しないことを決めた。州の代議員選出の期限に定められた10月1日までに、さらに多くの州が予備選をキャンセルするかもしれない。  自党の大統領が再選を目指しているのに予備選を実施すれば、大統領が泡沫候補の攻撃を受け、来年11月の本選で再選の可能性が低下しかねないというのがその理由だ。各州の党指導部によるこの主張には、ある程度の正当性がある。