新学閥第13回

連載「新学閥 早慶・東大・一橋・名門高校」(全19回)の第8~13回は地方編。名門大学、名門高校が群雄割拠する首都圏と異なり、地方には地元政官財を牛耳る鉄壁の大学閥、高校閥が存在する。お国柄溢れる各地の最新ネットワークを解剖しよう。第13回は九州編をお届けする。(「週刊ダイヤモンド」2019年7月13日号を基に再編集。肩書や数字は当時のもの)

九大もラ・サールも突き放す
修猷館最強学閥伝説

福岡・修猷館「不羈独立」の精神は、時の副総理・官房長官にも屈せず4月7日投開票の福岡県知事選挙で、修猷館OBの小川洋氏(中央)が3選を果たした Photo:kyodonews

 九州最強の学閥は、旧帝国大学を前身とする九州大学でもなければ、全国的な知名度を誇る私立進学校、ラ・サール高校久留米大学附設高校でもない。福岡県立の御三家の一角である修猷館高校だ。

 その学閥の力は中央の政財界にまで及び、九州の他の高校同窓会のみならず他のエリアの同窓会もうらやむ。

「修猷館の結束力は半端ではない」。今春、修猷館閥のすごみを改めて思い知らされる出来事が起きた。4月7日に投開票された福岡県知事選挙である。