毎日、なんとなく同じメイクをしていませんか? そのやり方、本当にあなたの顔を美しく見せてくれていますか? もし、ちょっとよくわからない……と思ったら、ぜひこの方法を試してみてください。人の顔には、顔立ちや年齢にかかわらず、「ここをこうすると誰でも美しく見える」という、共通したポイントがあります。そのポイントを踏まえてメイクすることで、どんな人もまるで「すっぴんが美人」であったかのように美しく見せることができます。モデル・女優が「ここぞ!」という仕事で頼りにするメイクアップアーティスト・佐伯裕介が、どんなナチュラルメイクの日でも必ず美人に見せられる、メイクのコツを分かりやすく紹介します。

ベースメイクを制する者は、ナチュラルメイクを制す

 ベースメイクの大切さは、すべてのメイクアップアーティストが述べているところですが、僕もまったく同感です。誰にとっても、ベースメイクは最も重要なプロセス。美しいベースをつくることができれば、メイクはおおむね成功といえます。

 では、どういうベースメイクを目指せばいいのかというと、僕が提案するのは「薄いのに立体的な小顔になるベースメイク」です。

ナチュラルで、崩れにくい!<br />20代・30代・40代・50代<br />すべての人の「顔が美しく見える光と影」を<br />再現するベースメイク<br />© 岩澤高雄(The VOICE)

 立体感を生み出すのは、顔の中につくる光と影のグラデーション。グラデーションの層を重ねながら、誰が見ても「美しい」と感じるバランスへと近づけていきます。それでいて薄さをキープできる理由は、のびのいいプロダクトを選び、必要なところに必要な量だけを使うから。とても自然な仕上がりなので、どんな人にも似合うし、すべてのシーズン、TPOに使えます。

 こういうベースをつくるには、「美しい顔に当たる光、入る影」を再現していくこと。広告やCMなどのモデルを「きれいだな」と感じることがありますが、彼女たちをよく見ると、みんな同じ影と光をメイクで施されています。

 人の顔はひとりひとり違うとはいえ、目、鼻、口がついているのはみんな一緒。高さを出すべきところ、影があってほしいところは同じです。それをベースメイクで再現していくことで、誰が見ても「美しい」と感じる顔になるのです。こう聞くと、難しく感じられるかもしれませんが、光と影の場所を覚えるだけ。自分の顔をさわって、どこが出ていて、どこが出ていないのかを知るというのも、ベースメイクの上達には役立つと思います。

 まずは、ファンデーションを塗る量、塗る位置、塗り方を見直すだけでも、ぐっと立体感のある小顔に近づきます。さらに、コンシーラーをハイライトのように効果的に使って光を与え、シェーディングで影を加えれば、「いったい何をしているの?」と思われるほどナチュラルなメイクにも関わらず、圧倒的に顔が小さくて立体的だ!とはっきり感じる仕上がりになります。

 上手に仕上げるためのポイントは、うるおいを保ちながら進めること。フェイスパウダーなどでしっかり押さえすぎると、ツヤがなくなって自然な質感が損なわれてしまいます。また、乾燥しているとプロダクトが引っかかってしまい、厚塗りの原因にもなってしまうので、プロダクトはのびのいいものを選ぶことも大切です。うるおいあってこそ、薄い膜が密着しているような理想のベースが叶います。

自分のままで圧倒的に美しい』では、薄づきのナチュラルメイクでも、立体的な小顔に見せるベースメイクに使うおすすめのコスメ、塗り方のコツや塗る順番、ハイライトやシェーディングを入れる位置など、細かく写真でご紹介しています。プチプラなのにおすすめのブランドや、崩れにくくなるポイントなども必見。ぜひ参考にしてみてくださいね。