「英語が全然話せない」「皆の会話に入れない」「会議で一言も発言できない」。ネイティブを前にしたとたん、「英語が通じない」と悩む日本人は多くいます。一方で、日本人と同じく、英語でハンディがあるはずの非ネイティブは、うまくやっています。なんと、ビジネス英語には、非ネイティブが身につけるべき「絶対ルール」が存在したのです。
1年2ヵ月売上ゼロで窮地に追い込まれた著者が、今ではネイティブを部下に持ち、15ヵ国以上の外国人プロフェッショナルをマネージするきっかけとなった、非ネイティブが実践しているテクニックを『ビジネス現場で即効で使える非ネイティブエリート最強英語フレーズ550』にまとめました。学生時代に学んだ単語でじゅうぶん。使えるフレーズを多用し、ポジティブで丁寧な言い回しを意識すれば、英語での会話は怖くありません。「こんなとき、なんて言えば?」があっという間になくなるキーフレーズを中心に紹介します。

「achieve」を使って、
チームのモチベーションを高める

 仕事では成果を生み出すことが大切です。そしてグローバル環境であるなら、達成した成果を「自分で上司や部署にアナウンスする」作業も必要になってきます。

 ビジネスにおいては残念ながら、自分で言わないと、誰にも知られずに、成果は埋もれてしまうことがあります。成果主義のグローバル社会では、非ネイティブとして英語圏で生き抜くために「自分でわざわざアナウンスする」ことを忘れてはいけません。そして、「ビジネスで成果をアナウンスしたい!」というときにピッタリな言葉が「achieve」(成し遂げる)です。

「achieve」は、「長期間の苦労や努力を経て目標を達成する」ことを意味します。成果を報告するときは、「We achieved a 50% increase in sales year-over-year.」というように、「achieve」を使って「しかるべき努力のもと、前年比50%の売上増加を勝ち取った」と表現する必要があります。

 グロービッシュ推奨の、シンプル英語「make」や「do」を使うと、単に50%の売上増加を伝えるイメージになります。語感から、困難な目標を達成した印象が伝わらず、グローバル社会での報告としては失格です。

非ネイティブとして英語圏で生き抜くための「わざわざアナウンス」術

 私が敬愛する、ジョン・F・ケネディ元大統領の実弟であり、「ボビー・ザ・マン」(男の中の男)との愛称で愛されたロバート・ケネディ氏が次の言葉を語っています。

「Only those who dare to fail greatly can ever achieve greatly.」(大きな失敗を恐れない者だけが、偉大なことを成し遂げる)。

「achieve」は、「目標を掲げて、多大なる努力のもとに目標を達成する」力強さを感じさせる言葉なのです。

主語を「we」にすることで、
一体感が生まれる

 グローバル社会では、国籍・宗教・言語などがバラバラな人たちをまとめるために、あえてチームを意識した呼びかけを行います。

 目標の達成・成果を皆にアナウンスするときは、「increased」(増加した)ではなく「achieved」を使い、さらに主語を「we」にして、「我々はチームで一丸となって、成し遂げた」と感動的に伝えることができるのです。

 また、「We will achieve 1 million dollars in sales!」(100万ドルの売上を絶対達成しよう!)と、チームとしての目標を皆に伝えて鼓舞するときにも使えます。

「achieve」を使うと、チームの士気を高めて、皆のモチベーションをアップできる効果があると覚えておいてください。