バイデン前副大統領Photo:Reuters

 77歳のジョー・バイデン前米副大統領を「カムバックキッド(訳注:挫折を乗り越えて再起する人の意)」と呼ぶのはおかしいかもしれない。しかし、バーニー・サンダース上院議員(バーモント州)やマイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長よりは1歳若く、2月29日にサウスカロライナ州で行われた大統領選予備選で圧勝し、民主党の大統領候補指名争いで有力候補として返り咲いた。

 バイデン氏の得票率は48.4%と2位のサンダース氏(20%)に大差をつけた。大富豪のトム・ステイヤー氏は、サウスカロライナ州の宣伝活動に2200万ドル(約23億7000万円)を投じ、奴隷制度に対する賠償金の支払いを支持することでアフリカ系米国人の票取り込みを狙い、3位につけたが、得票率は11.3%と代議員獲得に必要な15%に届かなかった。他の候補は全て大敗した。

 バイデン氏の大勝で、全米14州で予備選や党員集会が開かれる3月3日の「スーパーチューズデー」を前に民主党の大統領候補選びは仕切り直しとなった可能性がある。サンダース氏がサウスカロライナで勝っていれば、有利な立場になっていただろう。だが今後の予備選や党員集会に関わる2つの現実により、バイデン氏はサンダース氏の勢いを止めたことになる。