OYO(オヨ)Photo:Reuters

 インドのホテルベンチャー、OYO(オヨ)ホテルズアンドホームズは、日本の一部従業員を最大の投資家であるソフトバンクグループに委ねる計画だ。ソフトバンクが苦境に追い詰められている重要な投資先の支援に動いたとみられる。

 OYOはソフトバンクGと「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」から受けた資金を追い風に、世界有数のホテルチェーンに成長。赤字が続いているものの、事業拡大に伴い評価額が膨らみ、ビジョン・ファンドに含み益をもたらした。

 だが、昨年はOYOの急成長に急ブレーキがかかった。オフィス共有ベンチャーの米ウィーワークなど、ビジョン・ファンドのその他の出資先の経営がつまずき、利益を重視するようになったためだ。OYOは1月に大規模な人員削減計画を発表した。

 その後、新型コロナウイルスの大流行がホテル業界を直撃した。リテシュ・アガルワル最高経営責任者(CEO)は先週の公式ブログで、OYOの収入が半減したと明らかにするとともに、「バランスシートがひどく圧迫されている」と述べた。米国などの市場で従業員を自宅待機にする意向も示した。