数多くの情報番組やバラエティ番組に出演して、硬軟自在に的確なコメントをくり出し、全国各地で笑いの絶えない講演会をくり広げ、大学の教職課程では教師の卵たちを前に実践的な教えを展開する齋藤孝 明治大学文学部教授。
むずかしい話も、わかりやすく、ゆかいに、さらに深堀りして教えてくれる『アウトプットする力』は、まさに日本最高峰。その齋藤孝先生が、「話す」「書く」「発信する」が劇的に成長する85の方法を教える。
インターネットの情報でインプット過剰になっている今、勉強でも仕事でもプライベートでも、成果を最大化するには、実は「インプット1:アウトプット9」の“超アウトプット優先”がいちばん効果的。
アウトプットは練りに練った1本より「数」で勝負。齋藤式「15秒」アウトプット術で、成果を最大化する「知的発信法」を身につけよう!

大切なのは下手でもつまらなくても、<br />とにかくアウトプットしてみることPhoto: Adobe Stock

 優等生的な人の多くは、要約するスキルに長けています。さまざまな情報をわかりやすく、要約して伝えるのが上手です。

 しかし、そんな人に限って「あなたの意見は?」「君のアイデアは?」と聞かれたとき、言葉に詰まりがちだったりします。

 アウトプットするときに、情報を要約して伝える力は重要です。

 しかし、要約よりも重要で、クリエイティブなアウトプットがあります。それは「アイデア」です。

 これからの時代に求められているのは、自分ならではのアイデア、つまりイノベーティブな発想力です。

 そう考えると、職場の会議などで「誰かいいアイデアはないですか?」などと問われたときに沈黙してしまう人は、最も重要なアウトプットができていないことになります。