大失業時代の倒産危険度ランキング#4Photo:erhui1979/gettyimages

新型コロナウイルスの感染拡大は、実体経済に深刻な爪痕を残している。景気が悪化する中、上場企業3784社の倒産危険度を総点検。リスクの高い473社をあぶり出した。特集『大失業時代の倒産危険度ランキング』(全29回)の#4では、倒産危険度ランキングのワースト101~200位を紹介する。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)

ここでも17社を占める不動産
三井不動産と三菱地所のツートップも

 倒産危険度ランキング101~200位のラインアップを見てみると、日本郵船が195位、商船三井が115位と海運業界のツートップがランクインしている。海運業は他にも4社が入っている。

 米国による中国海運大手への制裁で、原油タンカーの運航隻数が激減、運賃が高騰したことで、2020年3月期は景況感が持ち直したが、21年3月期は新型コロナウイルス感染拡大による経済活動鈍化で荷動きが弱まっており、海運業界の業績は再び下降に向かいそうだ。

 業界1位と2位という意味では、不動産も同じ。三井不動産が108位、三菱地所が176位だ。本特集#1のワースト100で触れたように、倒産危険度の計算式は不動産にやや不利な面もあることが、業界1位と2位が100位台に入っていることからも分かる。ちなみに101~200位に不動産業は17社含まれている。

 スーパー中心の流通大手イオンが192位。20年2月期まで営業利益ベースで5期連続増益と業績が堅調なのになぜランクインしたのか。