住宅の基礎工事住宅のトラブル相談件数は、年々増えている。10年前と比較して、新築が約2倍、リフォームが5倍以上という水準だ(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 住宅のトラブル相談件数は、年々増えている。2019年には、新築2万509件、リフォームが1万1744件に及ぶ。これは10年前と比較して、新築が約2倍、リフォームが5倍以上という水準だ。

 2019年度の住宅着工戸数が88万戸なので、トラブル件数は新築の2.3%とかなりの頻度で起きていることになる。その一方、諸制度や法律の改正などが見られる中で、良質なストックが増えていることも事実である。つまり、住宅の良し悪しは実は二極化している。では、そのリスクをどのように回避すればいいか、答えは意外に簡単で、一般人にも判別可能だったりする。

自宅購入時に
最も避けたい「欠陥住宅」

 新築分譲戸建を内覧したことがある人500人にアンケートした結果、「絶対避けたいこと」の上位2つは、「購入した物件が欠陥住宅になること」で74.8%、「欠陥住宅のコスト負担をすること」が73.2%だった。「絶対避けたい+なるべく避けたい」では、前述の2つでそれぞれ93.4%、93.2%となる。ほぼ全員が避けたいと思っている、と言ってもいいほどだ。確かに、新築マイホームが欠陥住宅であることが判明したら、悲しい限りだ。

 先ほどのアンケート調査で、「取得する物件のリスクが避けられるとしたら、物件価格の何%のコストを追加的に払いますか?」と問うてみた。「欠陥住宅になること」と回答した人においては6.14%、「欠陥住宅の際のコスト負担」と回答した人においては5.58%と、かなり高い結果となった。欠陥をどうしても避けたいときに負担することができる、いわゆる「保険料」は、物件価格の5~6%ということだ。

 新築分譲戸建の平均価格は首都圏で3000万円台、地方では2000万円台になる。そこで、これらを掛け算して金額換算すると、首都圏価格を3500万円とすると約200万円になる。しかし、こんなにコストをかけなくてもそれを回避する方法はあるのだ。