非対面でのコミュニケーションが取りづらいというという相談が多い。非対面では非言語表現力が使えない。その分、相手の関心度・集中度を高められるかどうかのカギを握っているのが、「構成力」だ。今回は、非対面でのコミュニケーションを劇的に改善できる4つの構成手法を解説する。(モチベーションファクター代表取締役 山口 博)

非対面コミュニケーションの難題

リモートでも相手の興味をグッと引き寄せる話し方、4つのコツリモートで相手の関心度を高める話し方のコツとは? Photo:PIXTA

 リモートワークが長期化する中、メンバーや顧客に対するコミュニケーションが取りづらくなっているという相談を受けることが多い。対面から非対面になって、相手の表情が見えず真意が伝わりにくい、相手の反応が分からないので修正が利かない、事前に資料を送付したりリモート会議ツールで投影したりして説明するが役に立っていない、などの声が次々に上がる。

 このようなニーズに応えて、非対面でのコミュニケーション手法や、非対面でのセールス話法のコアスキルを反復演習して、その場で修得する演習プログラムをZoomで実施している。演習する中で、最も短時間で効果が見られるのが、4つの構成手法だ。

 そもそも非対面の状況では、アイコンタクトや顔の表情といった非言語表現力が発揮できなかったり、限定されたりする。結果的に、どのように話を組み立てるかという「構成力」が、相手の関心度・集中度を高めることができるかどうかのカギを握っているといえる。

 その構成の仕方を、誰でも簡単に、相手やテーマや状況に合わせて瞬時に工夫することができればよい。ただ、10人に対して10通りの構成の仕方を考えていたら、準備に時間がかかり過ぎる。そこで私は、これまで演習する中で、非対面でも高いコミュニケーション力を発揮した人の話法を分解し、4つの構成手法をモデル化した。