和田裕美さんに聞く、時間と手帳の使い方。第2回は、タイムマネジメントはセルフマネジメントであるということから、自己管理について。土台ができれば自分の中に規律ができ、自由になれるという。手帳の使い方とともに体験的に語っていただく。(聞き手・書籍オンライン編集部)

目覚まし時計も不要になる!?

――前回、「タイムマネジメントはセルフマネジメント」というお話をいただきました。そのセルフマネジメント、つまり自己管理について和田さんのお考えをもっとお聞きしたいです。

 自己管理といっても、決まりごとをつくりすぎて自分を縛って苦しくなるのはやめたほうがいいと思います。「こうでなければならない」という枠をつくってしまうのが、私は嫌いなんです。

 けれど、自由になりすぎてすべてがぐたぐたに回ってしまう、ちょっと怠惰な人には基本的なルールは必要です。

 前回お話ししたように、自由に生きるためには、ある程度の基礎、つまりは土台が必要です。人生にはやるべきこと、またはやりたいことが山のようにあります。さらにそこに突発的なことが加わります。だからこそ、きちんとその目標を合わせて「何時に起きればいいか」「何時までにそれを終えればいいか?」「それを何時間でやりきることができるか?」という逆算ができる土台が必要です。それがあるからこそ、とくにルールも必要ではなくなるのです。

 例えば私の場合、自宅に神棚があるので毎朝お榊の水を替えて手を合わせ、次に仏壇に向かって手を合わせ、ご先祖さまや亡くなった母に感謝をする、というのがこの15、6年の習慣になっています。これは自分を縛る決めごとじゃなくて、すっきりした気持ちで1日をスタートさせるためのルールなのです。

 だから、朝早く出かけなければならないときでも、神棚と仏壇に手を合わせる時間がとれるよう、逆算して起きます。これのおかげなのかわからないけれど、もうずっと目覚まし時計を使っていないのです。