コンサル新序列#5Photo by Toshiaki Usami

デロイトトーマツコンサルティング(DTC)は、四大会計事務所のコンサルティング部門で最大規模の売り上げと人員を誇る。他の四大の猛追を退けながら、アクセンチュアなど外資の戦略ファームとの決戦をどう制するか。特集『コンサル新序列』(全8回)の#5では、DTC社長の佐瀬真人氏にライバルを圧倒するための戦略を聞いた。(ダイヤモンド編集部 田上貴大)

四大最大手のデロイトのコンサル社長が激白
実装力では「アクセンチュアに追い付けず」

――ビッグ4と呼ばれる四大会計事務所のコンサルティング部門の中で、デロイトトーマツコンサルティングの強みは何でしょうか。

 まずは規模です。リスクアドバイザリーなどを除いた純粋なコンサルでは、ビッグ4の中でナンバーワンの規模と人員を誇っています。

 ただ、単純に規模が大きければいいという話ではありません。伝統的にインダストリー(産業担当)にフォーカスした組織をつくってきて、ここの規模が非常に大きいことが重要です。

 正確な数字はありませんが、全体の3~4割がインダストリーに所属しています。他のファームだと、ここに所属するのは1~2割で、残り8~9割はM&Aやテクノロジーなどのサービスを提供する部門にいることが多いと思います。

 では、われわれがインダストリーを強化してきた理由は何か。