前回の連載では、「1人当たりの粗利という観点から見ると、大きな会社は決して儲かっているわけではなく、厳しい状況にある」というお話をしました。では、なぜそんなことが起こるのでしょうか。「大きな会社」ならではの、構造的な問題点について、税理士の視点から解説していきます。

「管理の手間」で、
粗利は減ってしまう!

 なぜ、大きな会社では1人当たりの粗利が少なくなるのでしょうか。その最大の原因は、「大きな会社では、内向きの力が必要になる」からです。

 社員が多いと、管理の手間が増大します。社長1人の会社と、社員が20人いる会社を比べてみましょう。

 一般的には、社員が20人でも「かなり小さな会社」といわれますが、1人の場合と比べると、管理のためにやるべきことが圧倒的に増えます。具体的には、

・給与計算、給与の支払い(振込手続きなど)
・社会保険、雇用保険などの加入手続き、年度更新などの手続き
・年末調整、税金(源泉税)の支払い、管理
・勤怠の管理(有給休暇の管理等も含む)
・社員との面談、給与、昇格の評価など
・事務所選び、引っ越し、レイアウト変更等(社員が増えるたびに)
・面接、入社時の手続き、退職時の手続き
・個人情報の管理、社員からの情報漏えいの管理

 といったことをしなければいけません。